「パート」というと一般的に、「主婦が正社員以外で働くこと」を指していると思いますよね。
これは間違いではないのですが、法的に定められている定義がちゃんとあります。
分かりやすく解説してみます。
パート・アルバイトは「短時間労働者」
- 1週間の所定労働時間が、同じ職場に雇用される通常の労働者(正社員など)の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者
- 1週間の労働時間が35時間未満の、短時間労働者
ざっくりいうと、労働時間が短い(週35時間以下)の労働者を「パート・アルバイト」といいます。
詳しく知りたい方はパートタイム労働法(厚生労働省ホームページPDF)をどうぞ。
では、パートとアルバイトの違いは?
じつは、法的に違いは定められていません。
個々の事業主の定義や、世間一般の感覚で、
主婦=パート、学生=アルバイト
と意味づけられているだけです。
アルバイトもパートも、同じ「短時間労働者」なのです。
中には、40歳以上は「パート」とされていたり、学生ではなくても若い人は「アルバイト」と区別してみたり、会社によって定義が違ってきます。求人誌や求人サイトによっても違いがあるようです。
なんだかあいまいで分かりにくいですね。
「おばちゃんだからパートでしょ!」
という冗談めかした表現をよく聞きますが、あながち間違いではないようで、、、
個人的には、年齢的なくくりにされるのは「んー?」と思いますが、でもこれが現状です。
呼び方だけならともかく、同じ仕事を同じだけしているにもかかわらず、時給が「パート」と「アルバイト」で違ってくることがあります。どちらが高くても、みなが納得していればいいのですが、トラブルのもととなるケースを多くみてきました。
その他の待遇などにも違いがある場合がありますので、そういった職場に就く場合は、頭の片隅に置いておくといいでしょう。
また「短時間労働者」という立場でいうと、男性ももちろん当てはまるのですが、「パート」というと女性を指すのが一般的です。
擬似パートとは?
主に、「フルタイムパート」と呼ばれている労働者です。
正社員と同等の、仕事内容・労働時間・責任などを負わせながら、雇用体制はパートと同じ待遇のまま。
基本的にボーナスや昇給もなく、雇用する側からすると正社員よりローコストであるために手放したくない人材なのです。
正社員雇用とエサをちらつかせて、このような不当な待遇のまま、長く雇用し続けようとする企業側の悪意があることも多く、問題視されはじめています。
それでも、社員になると自由度が下がるのでやむ負えないとあきらめる人や、いつか正社員雇用されるまでがんばろうとしている人も多いため、なかなか表立って改善されることがないのが現状です。