いつの時代も不動の人気をほこる、パート事務員。
家族の休日に合わせて、平日中心に働けるのはやはり魅力ですよね。
立ち仕事に比べ、体への負担が少ない事も人気の理由です(でも事務職には事務職とくゆうの職業病がありますが)
でもそのわりに、募集人数は少数、または一人だけの場合も。
最近では派遣社員の登用も多く、パートの枠がせまくなっています。
つまり難関だということです。
目次
一般事務とは縁の下の力持ち
では事務のお仕事とはなんでしょう。
企業によって定義は替わりますが、
- 請求書・納品書・契約書・資料などの作成やチェック
- ファイリング・データ集計
- 来客や電話の応対
- 人事管理・福利厚生の管理
- 物品の発注・郵便物の仕分けや発送
などなどが一般的。
小さなところでは、経理や庶務の仕事を兼任する場合もあります。
重要な案件から雑多なことまで、広く関わる可能性があるのが一般事務です。
つまりは会社を支える土台、縁の下の力持ちのような存在といえるでしょう。
職場が潤滑に回っていくには、優秀な事務員さんの力が不可欠です。
事務職の働きがい
仕事そのものは、毎日毎月決まった業務をこなすルーティンワークですので、慣れてしまうと単調に感じてしまうことも多いようです。
どれだけ忙しくても成果そのものが数字として表れないことや、日々小さな雑用までもこなさなければならず、気持ちばかりが消耗してしまうことも。
ですが周囲の人たちに感謝されることも多く、信頼されることでやりがいを感じるという人が多いのも事実。
また、おのずとパソコンや事務処理などのスキルも上がり、モチベーション次第で、自分をいくらでも成長させることができます。のちのち転職をするとき、自分や家族が起業するときなどにもとても役立ちます。
会社にもよりますが、優秀な人ならパートから社員へ昇格の可能性も少なくありません。
どんな人が向いている?
職場において事務職さんとは「頼れる母」のような存在が理想でしょう。
もちろん年齢に関係なく、若い人であってもそうですね。
話しかけやすい、仕事を頼みやすい、そういう要素がまず大事です。
そしてお世話をすることに喜びを感じる人が向いています。
ただ何でもかんでも引き受けてしまっては自分が疲弊してしまうし、相手のためにならないこともあるでしょう。
そんな時は、角が立たないような適切な対応でお断りor自分で処理してもらうことも必要。
この線引がなかなか難しいのですが、時間がたつにつれコツがつかめてくると思います。
あとは、細かいことに気が回り周囲の人を気遣える、パソコン操作が得意、テキパキと動ける、規律や規則に従順である、人とコミュニケーションをとるのが好き、など。そんな人なら適任でしょう。
一般事務に採用されるには資格や経験が必要?
経験
正直、一般事務募集で採用されやすいのは経験者です。
なぜなら、誰かが退職するための引き継ぎ要員の場合が多いので、業務に支障がないよう即戦力になってもらいたいからです。
引き継ぎ期間がたっぷりあれば、そこであれこれ教えてもらえばいいのでしょうが、ほとんどの場合ぎりぎりでの交代を余儀なくされるでしょう。会社も人件費は抑えたいのです。
運よく未経験で採用された知人がいるのですが、やはり引き継ぎが完全でない中で前任者が退職してしまい、しばらくの間ものすごく大変だったそうです。前任者に何度も電話をかけ、職場の人に聞いて回り、迷惑をたくさんかけたと言っていました。
基本的な事務処理スキル、福利厚生システムの把握、ビジネスマナーなどをすでに身につけていることが、自分にとっても会社にとっても有利となります。
資格
持っていると有利な資格
- 簿記(3級以上できれば2級)
- MOS (マイクロソフト オフィス スペシャリスト)参考:MOSとは|MOS公式サイト
- 日商PC検定2級 (基本的なITのスキルを問うビジネス向けの資格)
- P検定2級 (パソコンの総合力が問われる試験)
- 英検2級程度
- TOEIC500点以上
- 秘書検2級
簿記については、経理も請け負うとなると2級以上を持っているといいですね。
MOSはエクセル・ワードが使えるなら必要ないという会社が多いです。逆に、資格を持っていても使いこなせていなければ無用の長物ですので、一般的な書類制作がスムーズに作れるかどうかが重要です。
日商PC検定とP検定はどちらかでいいと思いますが、できれば2級以上が理想です。これから取得する予定なら日商PC検定のほうが実務上役立つという声が多いですよ。
英検・TOEIC・秘書検定については、履歴書に書ければハクがつくかと思いますが、パートにそこまでのスキルを求める企業も少ないので、参考程度に。(もちろん独身時代に取得したものでも書いておきましょう)
最近では外国人観光客向けの免税取り扱い対象店舗が増えているため、英語や中国語を話せる人の需要が以前より伸びています。
もし外国語が得意なら(ある程度でもok)、資格がなくても面接の際にはアピールしておくといいでしょう(接客業)。
資格を持っていない事務員さんは多いようですが、最低限パソコンの基本操作ができるのが前提です。
事務職未経験者の面接事情① わたしの体験
一番よく聞く話は、「今まで接客業しか経験がないけど、事務仕事なんてできるかしら」というお悩み。
わたしもよーく分かります。
自分は独身時代からずっと、営業や接客業を長年渡り歩き、まともな事務経験はありませんでした。
ワードとエクセルはさわれる程度で、簿記などの資格は一切持っていません。
そんなわたしが何年か前、パート事務員募集の面接を受けました。
中小企業に属する町工場でしたが、面接希望者は50人とのこと(!)
聞かれたのは、
- 「経験」→未経験
- 「働ける時間・曜日」→9時~4時・平日
- 「資格」→運転免許のみ
- 「PCは得意かどうか」→ワード・エクセルは子供会で資料を作った程度
と、これ以上あまりつっこまれて聞かれることはありませんでした(嫌な予感)
結果、ー不採用ー
予想はしていましたが、「未経験です」と言ったあたりから急に風向きが変わって、早く終わらせようとしている空気を感じていました。
そういえば、こんなことも言われました。
「あなたは接客業が向いてるんじゃない?販売のほうなら採用できるけどどう?」
そのころ家庭の事情で土日祭日は働けませんでしたので、丁寧にお断りさせていただきました。事務職からの接客業への転向は比較的容易ですが、その逆はなかなか壁が高いと実感。
その後、風のうわさで事務経験者が2名採用されたと聞きました。
事務職未経験者の面接事情② 友人の体験
わたしはそこであきらめてしまいましたが、同じく事務職希望で何度も不採用をもらった友人(事務職未経験・当時41歳)は、P検定3級を独学でとり、面接時は2級を取得中とアピールして、面接6社目で無事採用が決まりました!
もちろん資格だけが勝算ではなく、彼女の持ち前の朗らかさやテキパキとした行動力、熱意などをかってもらった結果だと思います。また会社側の、なるべく休まずに長く勤めてもらいたいという意向が、彼女の環境と合致したようです。
彼女の諦めない気持ちと、スキルアップに対する努力には本当に感服しました。
と同時に、やっぱりなにかしら+αの武器は持っているべきだなとも(自分に自信もつきますしね)。
今回ご紹介したのはなかなかハードな経緯ではありますが、事務職だけに的を絞っている場合はある程度の覚悟は必要でしょう。
ただ中には未経験・無資格だけど一発採用!なんて話も聞きますので、まずは面接にチャレンジあるのみです。
パート求人 一般事務の資格と経験についてのまとめ
たしかに一般事務の採用率は厳しいものがあります。
どうしても他の職種にゆずれないなら、何度もチャレンジするしかありません。
また、思い切って派遣会社に登録することも視野に入れてみてくださいね。
ご健闘を祈ります!