社会人の常識といえば、正しい「言葉づかい」
学生ならまだしも、パートの面接を受けに来る人が未熟な話し方では問題です。
わたしが面接を担当した時に気になった言葉づかい
正しい敬語が使えない
「敬語で話す」というのは、基本中の基本。
「です・ます」が普通に使えることは社会人としても大前提です。
ここでお伝えしたいのは、敬語の使い方が微妙にずれている人が多いということ。
よくある事例を紹介します。
「売り場を見させていただきました。」は×です。
正しくは、「売り場を拝見いたしました。」というべきです。
~させていただくという表現は、へりくだった謙虚な雰囲気がありますが、本来相手からの「許可」や「依頼」があって使う言葉です。
乱用するよりも、「~します」「いたします」と言った方がスッキリしていていいですよ。
またよく「よろしかったでしょうか?」という確認をされる人がいますが、これは「よろしいでしょうか?」が正解です。
わざわざ過去形にする必要はなく、違和感や不快感を覚える面接官も少なくありません。
そういえば、カフェなどで注文した時に「コーヒーでよろしかったでしょうか?」とたった今聞いたことをなぜ過去形に?と毎回疑問に思うのですが・・・。
普通それほど厳しい敬語チェックはしませんが、知っておいても損はありません。
謙譲語・尊敬語
また、尊敬語と謙譲語の使い方を間違っている人。意外と多いです。
わたしが思うに、無理にあやふやな尊敬語と謙譲語を使うより、丁寧な言い回しで話した方がまだいいと思います。
例:「先ほどおっしゃった○○なら、以前より存じ上げております」
→「先ほど言われた○○なら、以前から知っております」
上の文言がすっと出てこず返答が遅れるぐらいなら、下のように答えた方がスマートです。
一番いけないのは、言い回しに気を使いすぎて、言うべき事が言えなくなること。
新入社員の面接ではないので、あまり神経質になる必要もありませんよ。
■謙譲語・尊敬語の一例
尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 |
おっしゃいます | 申しあげます | 言います |
ご存じ | 存じ上げる | 知っております |
~なさる | ~いたします | ~します |
返事の仕方
「はぁ」 とか 「うん」 は言うまでもなくアウト。
面接官の目を見て、はきはきと「ハイ」と返事をしましょう。
乱暴な言葉遣い
中高生のお子さんをお持ちの人なら分かると思いますが、
「~じゃね?」「○○だし。」「うぜぇ」
なんていう最近の若者がよく使う言葉回しがいくつかありますよね。
面接でこんな話し方をする人がいるの?とお思いでしょうが、実際に何人か遭遇したことがあります。
やはり若い方(たしか23歳の主婦)がぽろっと使ってしまったパターンです。
「この店もっと人増やした方がいいんじゃね?」(語尾上がる)
面接も終盤で、ほぼ雑談と化してしまった時間につい普段のしゃべり口調が出たという感じです。
幸い、人柄が功をなし採用となりましたが、ある面接官の男性は最後まで反対されていましたね。
職種が接客業なので、その気持ちもよくわかります。
また、面接待ちの間に電話をしたり他の人と話す機会があるかもしれません。
誰に聞かれているか分かりませんから、言葉使いには気をつけましょう。
話し言葉・ネットスラング・流行語
- マジで
- ぶっちゃけ(古いですが)
- イイ感じ
- 超~
- ヤバイ
などの言葉、今では30代~40代の奥様でも日常的に使ってたりしませんか?
わたしも実は、友人や子どもとの会話で登場させてます。笑
もうお分かりのとおり面接ではNGです。
「超~」は丁寧に話しているつもりでも意外と普通に使ってしまうので、気を付けてくださいね。
もう大人ですので、公共の場では己をコントロールしましょう。
わたしはアルバイトの面接も受け持っていたのですが、学生の女の子に
「ぶっちゃけ、単位が足りなくて超ヤバイんスよ」
と言われた時には笑ってしまいました。
方言
方言はけっして悪いものではいです。
逆に「地元愛」「親しみやすさ」がにじみ出て、ほほえましいもの。
ですが、勤め先が地元じゃない場合は問題があることも。
イントネーションの違いぐらいならいいですが、言葉自体が変わってくるようなら標準語を使いましょう。
まとめ
敬語について。
大げさに考えすぎず、「丁寧に話す」ということを常に意識しましょう。
多少間違いがあっても、言うべき事を伝え、人柄を知ってもらうことが大事です。
言葉遣いについて。
面接官によっては、とてもフレンドリーで、緊張を取り除いてくれるような人がいます。
また、面接の場の雰囲気がアットホームで、ついつい気持ちがゆるんでしまったり。
そんなときこそ要注意!
ついうっかりNGワードが飛び出しちゃった!ということも。
みなさんのご健闘をお祈りします。